コロナ第3波で摘まれる回復期待 - 11月の外食・小売動向から見る個人消費
今年も残り1ヶ月を切りました。昨年のこの時期、アラフォーの自分が何を血迷ったのかキックボクシングのジムに通い始めたのですが、辞めずにまだ通っています。私の通っているジムは選手が通うというより一般の方がフィットネスとして運動するところなのですが、サンドバックを蹴り込んだりミット打ちをしたりと、選手がやるようなトレーニングを普通の人でも楽しくできます。女性が多いのも続けられてる理由かな笑。
12月4日(金)までに公表された主な外食チェーンの月次売上動向を見ると、ほとんどのお店が11月は前月よりも悪い数字になりました。ケンタッキー(KFC)やマクドナルドは相変わらず好調、くら寿司も鬼滅の刃とのコラボや「無限くら寿司」と言われるGo To Eatキャンペーンを活用したポイント還元(11/16で受付終了)が好評でしたが、それ以外は軒並み前月の増減率を下回りました。

数値は既存店売上高の前年比
10月は前年比二桁減が当たり前だったファミレスも一桁減まで下げ幅を縮小しました。ただ、前年10月は大型台風の影響で例年より悪かったため、その反動が出た側面もあります。11月の数値は夏場の数値よりも改善されているので、期待を込めて言えば客足は引き続き戻ってきていると見て良いかもしれません。
下のグラフはサイゼリヤの既存店売上動向を前年比で見たものです。昨年10月が前年比▲8.6%と例年より悪かったこともあり、今年10月は9月の▲22.7%から▲9.9%まで下げ幅を縮小しましたが、11月は▲16.0%と再び二桁減となりました。それでも今年3月以降二番目に良い数字なので緩やかに回復しているのかも。
アパレルも夏場から回復 まだ大きく前年割れのところあるけど
アパレル系の動向を見てみましょう。アパレル系の場合は消費増税の駆け込み需要と反動があったことを考慮しないといけません。11月の数値を見るときは、その影響が出ている9月と10月ではなく、8月以前の数値と比べるのが良いでしょう。

数値は既存店売上高の前年比
そう言っときながら11月と8月の数値を比べると、良いところもあれば悪いところもあるといった具合で、ここから傾向を読み取るのは難しいですね(ニトリ、しまむら、西松屋の3社は10/21-11/20に集計。それ以外の集計期間は11/1 - 11/30)。
これまで勢いのあったワークマンとユニクロの勢いがそろって止まっているのは気がかりですが、夏場から改善しているところもあるので現時点で個人諸費が鈍化した(もともと良くないですが…)というのは早計でしょう。そもそもここに掲載しているのは一部ですし。
ただ、足元のコロナ第3波の影響は気がかりです。外出が控えられると、まだまだリアル店舗の売上割合が大きいアパレル企業にとっては大きな痛手です。現に11月の月次動向について各社のコメントを見ると、新型コロナの感染拡大を懸念する声が散見されました。来週、個人消費の動向を占う景気ウォッチャー調査が発表されるので、こちらを要注目です。
明日、日曜日も配信予定です。今週はNHKについてネットで話題になっていたので、テレビ局の足元の業績を見ていきたいと思います。
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